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図書館員おススメの一冊 [図書館]

という企画を毎年新年にやっているのですが、今回初めて非常勤の私たちにもお声がかかり
本を選んでみました。
私が選んだ本はこちら。
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はしもとみお「旅する彫刻」
村上春樹「走ることについて僕が語ること」



一応推薦の条件が「新年なので明るい内容の本」「福袋の封筒に入る大きさ」「一冊完結本」
「予約の入っていない本」で、さらに男性用と女性用を想定し、以前読んでブログにも書いた
これらの本を選びました。
推薦文を書いていて気づいたのは両方とも作家が自らの創作スタイルについて書いた本で
あること。
はしもとみおさんは作品はもちろん、ライフスタイルも大好き。可憐な女性がワークマン着て
ゴーグルつけてチェーンソー振りかざしている姿はなんかアニメっぽくてかっこいい♡
それから彼女の飼っている黒柴の「2代目月くん」もかわいいし、三重県の古民家
での暮らしぶりも趣があり、バイオリン弾いてる姿もステキ。
そして彼女の彫る木彫りの動物たちの可愛らしさと言ったら。表情の愛らしさといい、
柔らかそうな質感といい、まるで「その子」がそこにいるようなリアルさ。
こんな風に亡くなった子が帰ってきたら泣いちゃうだろうなあと、亡きおこじょちゃんを
思い出しながら考えるのでした。

村上春樹氏のこの作品は随分前、このブログで書きました。「走ること」を「踊ること」
に置き換えてこの本を読んだのです。「なぜ走るのか」の問いに村上氏は「それが自分
の性(ネイチャー)」だからと答えた。そのネイチャーって要するのM気質ということ
なんじゃないかと思う。なんか自分の体に負荷をかけないと気が済まないというか。
かくいう私はバレエをやっていなかった20代は水泳をやっていたのでよくわかる。
毎週ストイックに近所のストレッチクラブの成人スイミングコースに通っていた。
どれくらいストイックに通ったかと言うと、スイミングクラスのある水曜日には生理
がこないよう体内時計が設定されるくらい。運動していない状態に耐えきれずに始めた
水泳だったけど、運動した後の徒労感が気持ちよくて18歳から25歳まで続けました。
村上氏の鍛え抜かれた上半身の写真を見てこの人もマゾだな~って思った。
武田真治の「優雅な肉体が最高の復讐である」に通じるんじゃね?くらいな自己愛
感じた。もちろん↑この本はおススメの一冊にしてませんが、好きだったりします。
そうそう林真理子の「流れる川の向こう側に行ってみたい」ってエッセイにも通じる。
向こう側はあきらめずにその道を歩き続けた人だけがいける場所。年齢や環境にめげず
に続けていれば見られる風景がある。村上氏のこの本を読むと小説家の目からみた
「向こう側」の風景が見える。

さてさて年末恒例の職場の来年度契約更新アンケート&面接、バレエスタジオの
クリスマス会&発表会申込書提出がありました。
昨年8月くらいに怒りに任せて「留まるべきか辞めるべきか」と言う文章を書いたあの
時から、年に一度、館長、人事担当者と直々に話せるこの場面をどれ程想像してきたか。
私はここで「いい人」でいることをやめ怒りをぶちまける予定だった。
でもさ、再就職セミナーやハローワークで「不利益なことは履歴書では書くな面接
では言うな」って就活教育受けてる人間としてああいう面接の場に出るとやっぱり
「なんでもやります」「仕事大好き」アピールしちゃうんだよね、、、なんつうか
やっぱり人を差し置くような発言ができず、一番の希望である装丁の仕事も「責任
者がいたほうがいいのか」という案に対して「みんなで平等にシェアしたい」と
答えた私。今年度から配属された新館長も「エキスパートでなくオールラウンダー
として図書館に尽力して欲しい」という意見だった。
ただ人事担当者は「装丁の仕事希望の人は恐らく他にもいる」という私の発言に対
し、装丁の仕事はまず器用でなくてはならず、時間がかかってはダメなので、誰でも
いいわけではないと。
その点この仕事を6年間やってる私はすでにエキスパートだと。やってる仕事は
常にチェックしてると。ああ私、この体制になる前に付加価値つけたのは正解
だったなあって思った。装丁の仕事やりたいっていう私の希望を聞いてくれた
当時の担当者に感謝だなあ。左利きの私にとって装丁の仕事は本来あまり向いて
ない分野。ハサミ苦手なので。それでもその時の装丁専任だった人は快く仕事
を譲ってくれた。恩を仇で返してはいけないと思い、私は昨年まで装丁の仕事
はピンチヒッターでいいと人事担当に言っていた。でもその彼女が退職して
しまい、これはチャンスと思っていたら、なんと私より後から装丁始めた人が
専任になってしまい、どれだけ腹が煮え立ったか。その怒りをぶちまけるつもり
が結局言えなかった。女性ばかりの職場で、人の告げ口するような行為は逆効果
かなってやっぱり良識が働いたのか。
ただ先任がやめたことで装丁の仕事が滞っているのは事実で、そのことは私も指摘
した。向こうも対策を考えると言っていた。
私の願いは「シフトが増えること」と「装丁の仕事をメインしたい」の二つなの
で、来年度、もしくはそれ以降でもいいから希望に近づいていけばいかなと思っている。

今でもおととし辞退した仕事をもしやっていたら?って考えるのをやめることができない
のだけど、私の選択は今流行りのSDGs=「持続可能な開発目標」という言葉で説明できる
なあって思った。たかが3年されど3年。その間頑張れてもその先の人生考えた時に、やはり
細くても長く続けられる仕事がいいと。50代ともなると再就職した友人たちもバリバリ仕事
し始める年齢だけど、そこをグッとこらえてバレエに精を出しています(?)
私の50代、バレエも図書館もしがみついていく予定なので今から腹くくらないと。



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