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「バレエ・ボーイズ」 [バレエ]

バレエの先生に勧められ、ダンナと息子と見に行ってきた。
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すご~くいい映画でした。ドキュメンタリーということで説得力がありました。
「リトルダンサー」のようなバレエもどきでもなく、「センターステージ」のような
超絶技巧系でもなく、ほんとに普通のバレエを目指している少年たちのお話でした。
バレエを踊るシーンを見た限りでは、身体能力、テクニックとも年相応という感じが
しました。その辺がすごくリアリティがありました。
ごくごく少数の早熟な天才肌の子の映画見たって、うちの子にはあまり参考にならない
だろうし。
なのでこの三者三様の主役の男の子達はすごくいい人選だったと思います。
(以下ネタばれ注意)

主人公のルーカスは最初は線の細い少年なのだけどテクニックは一番正確で、成長して
背がどんどん伸びるにつれて、どんどんダンサーらしい雰囲気をまとっていきます。
彼は最終的にロイヤルバレエ学校に入学を許可されるのですが、そりぁそうだろうと
こちらが納得してしまうくらいの長身の美青年に成長するのです。
もうひとりのシーベルトはアジア系の少年でルックスはスケートの織田くんそっくり。
性格も織田くん(笑)でいつも笑顔で場を和ませています。でも実は舞台で上がって
しまったり、自信喪失でバレエをやめてしまったりと悩める少年でもあるのです。
テクニックもイマイチと思いきやこの彼、なんと今年のローザンヌのファイナリストだそう!!
最後のひとりのトルゲールは残念ながらその後バレエをやめてしまって軍に入隊したとか。
確かに彼はひとり冷めてる感じがしたし、体型もマッチョで繊細さがないんだよね。

この映画をお勧めしてくれたのはもちろんわがボーイズクラスのローズマリー先生。
「うちのボーイズにぴったりの映画があるの♪」って大喜びしてました。
なにを隠そうわがボーイズクラスも3人だけでがんばっているので。
いや確かに三者三様だわ。楽屋でも3人でおしゃべりではなく、それぞれのやり方で時間を
つぶしてたそうです。この映画の3人のように「更衣室での会話がぼく達の青春の全てだった」
(多分ちょっと違う)みたいな絆は今のところ皆無(汗)

それでも息子達は今、来年の発表会に向けて発進しました!
以前紹介したとおり、息子が「長靴をはいた猫」で、友達の息子くんが「赤頭巾ちゃんと狼」
の狼、先生のお孫さんが狩人ではなく、”木”の役です。(←確かに木は登場します)
それをなんと女の子と踊るのです。
「猫」は小5と中1の女の子が入り、「赤頭巾ちゃん」は小3の女の子が入ります。
振付の時、初顔合わせだったのですがそりゃあもうお互いギクシャクでした。
小3の女の子は男の子2人と踊るのが恥ずかしくてず~っと隠れてるし、息子は息子で女の子
2人の腰を持てだの手を取れだのでビクビクものだし。そりゃそうだよ、いきなりは無理だよ、、、
免疫ないもん、、、

この映画のパンフレットにはKバレエの男性ダンサーたちの座談会が載っていたのですが、
「(女子は)人数多いと強いよね」「怖かった」「敬語だったよね」とか、、、かなり笑えました。
確かに女の子たちが集まってヒソヒソ話してるのっておばさんでもコワイです。
特にバレエやってる女の子たちってみな華やかでかわいくて、どこに目やったらいいのかわから
ないというか、、、。
実は昨日は映画の帰りに息子のバレエシューズと自分のトウシューズのフィッティングがしたく
て〇ャコット行ったんだけど、フィッティングスペースは女の子とその母親でごった返していて、
とても入っていける雰囲気ではなかった。
隣がボーイズのスペースだったのだけど、ほとんど相手にされず、勝手に試着して買ってきた。
私には年齢というハンディが息子は男子というハンディがあり、お互いアウェイな存在であること
を認識してきました。私がトウシューズを新調できない理由はこれもあるんだよね。バレエ用品店
のこの敷居の高い雰囲気。バレエやってます的雰囲気のないお客さんはほぼ相手にされないんだよね。

映画の話に戻りますが、この映画がいいな~と思ったのはこの子たちがバレエのオーディションとか
進学とか選択を迫られる場面がたくさんあったこと。”自分は何がしたいか”とその可能性、親の望む
こととか子供ながら色々測りにかけるのです。
ルーカスは一番バレエの才能があって英ロイヤルバレエのオーディションの資格を得るのだけど、親の
もとを離れたくないって気持ちが強い。それでもそれは合格したとき考えようとオーディションに望むの
です。合格発表のメールを親子で開くときの表情などは身につまされました(なにせ明日が出願日なので)
ロイヤルバレエなんて1200人中30人ですって!いやでもこの子は誰が見てもルックスいいもん。
180cmの長身の上には甘いマスク、まさに北欧の王子様。長身の女性が増えるなか需要ありそう。
かたやアジア系のシーベルトは勉強もイマイチ、バレエもイマイチという時期があり、一時期バレエを
離れ勉強に専念するんだけど、再び戻ってくるのでした。なんでも整ってるルーカスのそばでバレエを
続けるのは自己嫌悪との闘いだっただろうし、その彼がロイヤルに合格したときだって複雑な気持ちだ
っただろう。それでも親友の門出を祝い送り出したシーベルト。ローザンヌではすっかり成長した彼の
「ドン・キホーテ」が見られます。あのイマイチくんがこんなにステキに成長し、テクニックもこんなに
上達するとは!!うちのボーイズたちもあきらめなくていいんだ!?

映画を見ていて彼らが数々の試練にもめげず、悩める少年からりりしい青年へと成長していく様は
キラキラ輝いていてまぶしいくらいでした。小学生終わってつまらないとずっと思っていましたが、
こんなまぶしい姿見られたら母親として本望かも。10代って屈折と紙一重だから。
先週は市内の小学校の合唱祭だったのですが、小学生の歌声はそれはそれでピュアで素直で涙腺
直撃ものだったのですが、ゲストで登場した中学生の合唱部の子たちの歌声にこれまた驚いた。
演奏なしのアカペラで「花は咲く」を歌ったのですが、男の子の声はもう大人の声でした。
顔は子供なのに、声は小学生とは全然違うのです。女声と男声の声のハーモニーが美しく、こちらも
涙腺崩壊ものでした。若いってもう存在そのものが奇跡だわ、、、

〇ャコットでトウシューズ買いそびれた私はゲイナーを再度改良して履くことに。
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指が痛いということはほとんどなくなったのですが、踵が抜けやすいというのが難点で、
写真のようにトウパッドを踵に入れることにしてみた(!)今日試乗してみたけどよさそうでした。
それからこんなかわいいウィームアップ・シューズも購入。教室の床が冷たいのでつま先の保温用に。




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