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最近読んだ本 [日常生活]

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左①『デポー39ものがたり』
上②『カントリーアンティークのすてきな暮らし』
右③『カントリーアンティークの家づくり』
下④『身ぎれいな終いじたく』

4冊ともカントリーアンティークショップ「デポー39」のオーナー
天沼寿子さんの本です。
①はご自身の起業からお店の閉店に至るまでのお話
②は仕事と通して知り合ったカントリーアンティークを仕事にしている
 あるいは生活で実践している5人の女性たちのライフスタイルの紹介
③は天沼さん自身が所有する3つの部屋、都会のマンション、八ヶ岳山麓
 の山小屋、アメリカ、リッチモンド郊外の友人宅のゲストルームをリフォーム
 する様子
④は病に冒された天沼さんが最後まで好きなものたちに囲まれて自分らしく
 過ごした日々、について書かれています。

①はビジネス書の棚で、②と③はインテリア関連の棚で発見し、随分前から
この方のことは知っていました。
自由が丘にあったという「デポー39」には残念ながら行ったことはありませんが。
これらの本のなかで私が好きなのは③で紹介されている天沼さんの部屋作りのお話。
この方のインテリアは以前書いた青柳啓子さんや吉谷桂子さんのそれと違って
とっても身の丈にあっていて親近感があるのです。
青柳さんのプロヴァンス風シンプルナチュラル?なインテリアも吉谷さんの
英国風モダンクラシックなインテリアもご当人のクリエイティブな才能あってこその
もので私にとっては到底実現不可能な領域なのです。
でも天沼さんはずっとフルタイムで働いていたシングルの女性であるせいなのか、
自宅のインテリアは至ってシンプルで、モノに執着しないバランス感覚が伺えます。
特に天沼さんの住まいと仕事部屋を兼ねた都内の賃貸マンションのお部屋は
好きなものだけを最小限に抑え、機能的でありながら居心地の良さそうな暮らしぶり。
それから八ヶ岳に住む友人宅の隣に山小屋を建てたり、リッチモンドの友人宅に
ゲストルームを設けたりとそのフットワークの軽さも羨ましい。



そんなこんなで興味をもっていた天沼さんが亡くなったことを知ったのはつい最近、
仕事中に④の本を手に取った時でした。
早速借りて家で読んでみてその最後の日々のことを知りました。
癌を告知されながらも抗がん剤治療を断り、最後まで自宅で友人の助けを借り
ながら、自分らしく生涯を全うしたそうです。
この本もそれまでの本と変わらずインテリアやファッションなど日常の暮らしぶり
が紹介されていて、いわゆる闘病ものにありがちな悲惨さはみじんもありません。
闘病生活ですら楽しむ心の余裕が羨ましいです。
それは恐らくこの方が著書のなかで随所に触れているように、自分には家族が
ないことと、自分が手がけた仕事にも満足していてもう未練がないこと
などが関係してるのでしょう。この方、ほんとにお金儲けにも興味がない
らしく、お店も黒字閉店だったそうです。カントリーアンティークに魅せられて
同じセンスをもつスタッフや仕事仲間にも恵まれ、多くのお客さんに
カントリーアンティークの裾野を広げられたという満足感があったのでしょう。
そして最後のお別れをこの本に託してこの世を去るとはお見事の他言いようが
ありません。


GWに行ったコービーショップにいた猫。
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まさに猫カフェ

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