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2年目の春 [図書館]

2年目の春は大異動の春だった。

私の課も隣の課も6人中、2人を残してまるっと人が入れ替わった。
私の課なんてトップ不在にもかかわらず、ひとりは障〇者枠、ひとりは
シニア枠という新人2人を迎え入れることに。そんなん聞いてなかったよー


3月に入ると退職が決まっていた隣の男性は週2日しか出勤しなくなり、
それまでヒマだヒマだと嘆いていた私の業務が途端に行き詰った。
3月の最終週はもう雑誌コーナーの準備も放置して私がとりかかったの
は隣にくる方の引継ぎ準備。
前にも書きましたが私はこのタイミングで隣の人の業務と自分の担当業務の
一部を交換したいと考えていた。
なので新しい方には今まで前任者がやっていた業務をまるっと引き継ぐので
はなく、前から自分が担当したいと思っていた業務はさくっと頂き、むしろ
私でなくてもみんなでやればいいんじゃね?という業務としれっと移管しといた。
それには初日が大事。初日に「このマニュアル読んどいて下さい」と渡せる
資料を作っておかないと。


そして4月1日月曜日。私は30分早く出勤した。
私がやりたかったのは机の配置を変えること。隣の方の荷物がある間は
自重していたけど、私は隣の方の横に新しく置かれたサイドデスクが欲しか
った。このままでは隣の人のスペースになってしまうと思い、やはり早番出勤
していた男性職員2人に手伝ってもらい、かなり強引に自分の机の隣に移動して
もらった!パソコンや電話の配線替えたりで大騒ぎ。
4月1日の朝からこんな大移動やるなって話だけど、作業スペースの確保は以前
約束してくれたはずだったので実力行使。


かくしてその日、私の隣にやてきたのは2月にやってきたスペック高めの
新人とは正反対のパソコン操作もままならいシニアの女性だった。
前職は介護職ということで図書館未経験。
求人には「図書館司書資格有」「図書館実務経験3年以上」「Nacsis-cat,
ILLの操作経験あれば尚可」ってあったのになんで??


私は以前のシニアの男性のような相棒がくることを期待していたので正直が
っかりした。やりかけのまま放置していた雑誌コーナーの準備を一緒に手伝
ってもらえるものとばかり思っていたので。
私もよくわかないけど、シニアや障〇者の採用って企業努力としてノルマがあ
るんろうね。シニアの女性に色々頼むのははばかられたので、代わりに障〇者
枠の男性の方に雑誌コーナー準備のお手伝いをお願いすることにした。
この方、多分若い。パソコン操作や力仕事もできそう。



2年目の春、他にも色々マイナーチェンジがありました。
開館時間が早くなって出勤時刻が30分早まった。
カウンターのシフトが朝イチ固定となった。
通勤カバンを新調した。
毎朝お昼を調達するお店を変えてみた。

毎朝行く場所があるって幸せだ。
毎朝服を選んだり、お昼を買ったりするのも楽しい。

20代のころ私が思い描いた理想の30代の自分の姿とは
「図書館のなかで自分のセクションを与えられ、そこでキャリアを積みたい」
だった。
前職時代、雑誌装備の仕事をしていて
「こんな仕事だったら毎日したい」ってずっと思っていた。
50代の今、小さいながらも雑誌コーナーの準備をしていてふと気づいた。
この空間、この瞬間は私が思い描いた未来予想図に限りなく近いと。


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