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公立中高一貫校に通って [学校生活]

今年も合唱祭の季節がやってきました。
今年はいよいよ最終学年、3年生としての合唱祭でした。
さらに学校は創立記念を迎え、記念式典も合わせて行われました。


全国的にもまだ数が少なく、超高倍率を経て入学した公立中高一貫校。
親子ともども本当に貴重な体験をさせてもらっていると日々感じています。
一学年2クラス80人という小学校並みの人数の少ないなか、クラス替えは毎年
あるので親も子も完全シャッフルされます。みんなと友達になれます。
高校の敷地の中に増設された中学棟は6クラス+体育室というこんじまんりとした
つくりで、特別教室は高校の教室を使用、給食はランチルームでみんなで食べます。
常にみんなの顔が見渡せるアットホームな学校であることがまず一番の特徴です。

先生方は公立中学なので異動があります。なので現在の公立学校のほとんどがそうで
あるようにベテラン教師が少なく40代の中堅どころがメインです。でもみな選りすぐり
の先生たちで教材はすべて自作のプリント。塾には行かなくていいから授業重視で、
課題をこなすことが求められる学校です。
英語、数学は1クラスを半分に分けて同じ先生が担当。授業参観で見るとテンポが早く
質問がポンポンとんでくる授業です。
理科は生物・化学と地学・物理を二人の先生が分担し、補助しながら担当。実験が多いの
が特徴で、調理実習か?ってくらい食べ物を使った実験が多い(笑)
国語の授業でも絵本「ぐりとぐら」のカステラ作ったというのでかなり型破りな授業だと
思いました(汗)個性豊かな先生のおかげで息子は国語と理科は得意科目になりました。

この学校の特徴として一年を通して自由研究があり、3学期に研究発表の授業があります。
日々の暮らしのなかで疑問に感じたこと、自分の興味のある分野などからテーマを選び、
ある程度の方向性を見定め、様々な角度から観察、実験あるいは取材を通じて結論を導き出し、
最後はみんなの前で発表するという流れです。
壮大なテーマを選ぶ必要はまったくなく、ここで必要なのは日々の生活のなかの事象に
感心をもつこと、それらを根気強く観察し、そこから何が考察されるかを導き出す力です。
そしていかにそれを説得力をもって説明できるかというプレゼン能力。
ちなみに息子の今年の研究は学校の敷地に生育しているコケの再生計画?で、コケの種類を調べ、
どのような環境で一番生育するのかを実験するそうです。

学校行事、部活にはそれほど力を入れていないように感じます。部活はそもそも歴史も浅く圧倒的
に人数が少ないので、試合でも1年生からレギュラーという状態でもちろん弱いです。ぬるいです。
学校行事は親が見る限り生徒が主体で運営してるため、段取りが悪いです(笑)小学校のあの先生
の気合の入りまくった運動会や音楽コンサートは、まさに親に見せるためのイベントだったのだと
実感しました。
中学では生徒が運営するため、まず種目・演目をどうするかで延々と話し合いがあり、少数意見を
尊重するがために統一感のない構成になったりで、毎回つっこみどころ満載な仕上がりになります
(笑)運動会は人数少ないうえ高校の校庭を借りてるため音楽なども使えず、スポーツ大会っぽい
ノリで内輪で盛り上がってます。
文化祭はそもそも高校の行事なので中学はもっぱら受験生のための学校紹介的な要素が強いです。
合唱祭も音楽の先生が特訓してくれるわけでないのでもっぱら自主練だそうですが、そこはさすが
にこういう学校なのでみな真面目に一生懸命に歌います。3年生となった今年はみんなの成長ぶりが
見られ、声も男女のバランスがとれてきて、声量も大きく圧巻でした(涙)
息子の成長ぶりを見てもらいたくて今年は両方の祖母を呼びました。歴史ある講堂と若く力強い
歌声を堪能してもらえたかなと思っています。

今年は創立記念式典ということでまだ現在大学院生の1期生と高校2年生の7期生の先輩がパネリスト
して登場したのですが、中高一貫校といってもこの中学は高校とは別物、というお話でした。
確かにできて数年の併設中学で、中高じゃ先生も違うし中学80人に対して高校320人で外部の受験組
が大部分となる高校とは全然カラー違うと思う。なによりここの高校生は色んな意味でめちゃフリー
ダムだから(汗)
成績も高校へ上がると上位層と下位と二分化されるとか。でも授業には十分ついていけるはずなので
恐れなくて?いいとも。学校行事などを率先してやるのは内進生だそう。

部活も引退し、受験もないこの時期、息子はほんとまったり過ごしてます。成績はかろうじて上位層に
踏みとどまってる感じ。学校内では一年から塾行ってる子もいるし、高校の部活に早期入部して頑張って
る子もいます。生徒会や学校行事で活躍する子もいるなか息子はつねに目立たない役回り。親としては
歯がゆいですが先生からはいつも高評価なので学校では頑張っているのでしょう。
確かにイジメがないという環境は精神的に楽なんだろうな。自分がありのままの自分でいていいというのは。一生懸命やる子を茶化さないので変に悪ぶる必要もない。ひとりで好きなことに没頭していても仲間外れに
されないので、周囲に惑わされずマイペースでいられる。
もちろん来年入学してくる中3生は今が正念場でガリガリ受験勉強してる時期。
でも中3のこの時期を受験勉強でなく、学校の自由研究や来年の海外研修旅行の準備にあてられることも
それはそれで無駄にならないと思う。


もうひとつこの学校の設立理念が”社会のリーダーの育成”であるためか上述した話し合いで物事を
決める習慣以外にも地域貢献に力を入れているよう。周辺の文化施設、福祉施設の関係者を招いて
のパネルディスカッションやボランティア活動なども教育活動の一環として行われています。
理念だけでなく実践としての社会貢献を習慣づけているよう。私もPTAで何度か出席させてもらい、
色々勉強になりました。
周囲の人たちから見るとこの学校に通う生徒たちは”恵まれた子供たち”として目に映っているようです。
私もそう思う。なんていうかほんとに輝いてる。この子達の根底にある自己肯定感の高さがこの子達を
輝かせてるんだと思う。ここの合唱祭は音楽の力と若い歌声が唱和してまさに”未来への賛歌”という
感じで毎回パワーをもらっています。

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